契約農家さんの声
拓の里
秋田県由利本庄市|あきたこまち
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目と舌で不足成分を判断
使っている肥料は、主原料に鶏糞や魚かすを混ぜてカルシウムやマグネシウムを強化した特注の有機液肥です。そして、稲の茎がしなやかで強いかどうか、穂が出てからじっくりと時間をかけて登熟できるかどうか、精米後や炊飯後にどれくらい経ってから劣化していくかなど、土壌に不足している成分を目や舌で推し量り、翌年の春に必要な成分を補っています。いずれは自分自身で土壌分析することを目指していますが、数字では見えずとも観察から見えてくることもあると感じています。経験や知識を総動員させながら、稲を見向き、耳を澄ましています。
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収穫後も「おいしさ」を決める
お米の味を決めるのは栽培中だけではありません。たとえば、お米の収穫後は最低でも3日経ってから「もみすり(※1)」しています。収穫してすぐにもみすりしてしまうと、種もみが熱を持っているため、肌ずれ(※2)を起こしてしまうのです。もみすり後の玄米は年間通して12度に設定した低温倉庫で保管していますが、冬場は空調を切るため、外気温が氷点下になる冬場の倉庫内温度は3〜5度。できるだけ0度に近い低温に置いたお米は「味が乗ってくる」と感じています。また、梅雨時や夏場はたとえ低温保管であってもお米は劣化しがちです。その際は、ほんの少しだけ精米の搗き加減を強くして、常においしい状態でお米を出荷しています。
(※1)もみすり:種もみのもみ殻を外す作業
(※2)肌ずれ:玄米の表面が白く傷ついた状態
お客様に向けてのメッセージ
おむすび権米衛さんのおむすびを食べ、お客様には健やかに100年生きてほしいと思っています。お米を主食にしている民族の腸の長さは、小麦を主食にしている民族に比べて倍の長さがあるそうです。小麦粉よりもゆっくりと消化・吸収されるお米を食べて、健康の基盤を作ってください。

